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  • 2023.3.15臨床開発デジタルソリューション事業

    MICINとベルシステム24、DCTプラットフォームサービス「MiROHA」を利用したDCTサポートサービスを提供開始

    株式会社MICIN(本社:東京都千代田区、代表取締役:原聖吾、以下、MICIN)は、株式会社ベルシステム24(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:野田俊介、以下:ベルシステム24)と、被験者が医療機関に来院することなく、遠隔での治験を実施できる新たな臨床試験手法「分散型臨床試験*1(De-centralized Clinical Trial: DCT、以下:DCT)」の普及を目的に協業を開始しました。

    これにより、国内臨床試験でのニーズが高まっているDCTに対して、MICINのDCTプラットフォーム「MiROHA(ミロハ)」と、ベルシステム24の業務運用ナレッジとをかけ合わせて、DCTにおける課題解決と、あらゆる顧客ニーズに柔軟に対応したサービス提供を行って参ります。

    MICIN×BellSystem24_logo

    コロナ禍を契機とする被験者ニーズの変化や時間と費用がかかる新薬開発における課題などを背景に、被験者が医療機関に来院することなく、遠隔での治験を実施できる新たな臨床試験手法としてDCTへの注目が国内外で高まっています。

    一方、DCTが今後国内で拡大していくためには、諸外国とは異なる規制や医療体制、保険制度などに合わせた、日本独自の運用フローを構築する必要があります。また、日本の医療業界では、IT化が整っていない分野も多く、紙文書中心のオペレーション体制が主となっています。そのため、DCT導入に際しては、今後の規制緩和を見据え、日本国内の事情を勘案した上で、医療機関と被験者双方への手厚いサポートやUX(User Experience)に優れたシステムの活用など、DCT導入にかかる負担を軽減するための準備が必要です。

    このような現状に対し、医薬関連事業への参入から35年以上にわたり症例登録や薬剤割付業務を通して臨床試験に携わってきたベルシステム24の業務運用ナレッジと、国内の医療機関で多数のシステム導入実績を持つMICINのDCTプラットフォーム「MiROHA」を組み合わせ、オンラインでの説明・同意取得を行う「eConsent *2」およびオンライン診療やeSourceを支援するDCTサポートサービスの提供を開始します。

    ■ベルシステム24のDCT支援トータルサービス
    ベルシステム24は、35年以上にわたり症例登録や薬剤割付業務を通して臨床試験に携わる中で培った業務運用ナレッジの活用や様々なパートナー企業との協業などにより、DCT支援のワンストップサービスの提供を進めています。今回の協業では、今までの業務運用ナレッジを活かし、医療機関における「MiROHA」の導入・運用支援や問い合わせ対応に加え、被験者への情報収集やエンゲージメント向上に繋がるコミュニケーションを併せて行うことで、円滑な治験実施をサポートします。

    また、今回の協業以外にも、「デバイスマネジメントサービス」では、「eConsent」などでのデジタル活用のためのスマートフォン、タブレット等のデバイス端末や通信回線の調達、管理といったプロビジョニングからMDM(モバイルデバイス管理)*3、被験者向けのヘルプデスクも含めた一連の業務をワンストップで提供するなど、パートナー企業との連携も進めながら、DCTの実行支援を進めています。

    今後も、医療機関、被験者双方の負担軽減を支援し、国内のDCTの普及を促進するとともに、これらを通じて治験依頼者のPatient Centricity(患者中心の医療)*4活動も支援して参ります。


    ■MICINのDCTプラットフォーム「MiROHA(ミロハ)」
    MICINが提供する「MiROHA」は、オンライン診療機能とeConsent、eSource(Electronic Source Data:臨床試験の原資料となり得る電子原データ)機能を搭載したDCT支援システムとして2020年4月より提供を開始しています。
    これまで、20以上の連携企業・アカデミアとの取り組みにおいて、100施設以上の医療機関および1000名以上の被験者に「MiROHA」を使用いただき、多くのDCTの実績を重ねています。

    また、国内DCTリーディングカンパニーとして、DCT支援システムの提供だけでなく、新しくDCTに取り組まれる企業や医療機関への導入支援コンサルテーションも、自社単独で、或いは様々なCRO/SMOとの協業のもと、積極的に行っています。

    ■今後の展望
    両社は、双方の知見を掛け合わせ、日本におけるDCT導入の共同提案、共同支援を行ってまいります。そして、医療機関のオペレーションを考慮したDCTのあるべき姿を実現し、患者側・医療機関側・製薬企業側の全てに利点をもたらし、患者中心の臨床試験の実現を目指します。


    *1 DCT(分散型臨床試験):
    医療機関への来院に依存する臨床試験(治験)から、オンラインや訪問などにより、医療機関に来院しない、もしくは来院回数を減らした臨床試験(治験)の取り組み。

    *2 eCONSENT:
    テキスト、画像、音声、ビデオ、生体認証デバイス等、複数の電磁的なツールを使用することで、被験者へ情報を提供し、同意を得る手順。

    *3 MDM(モバイルデバイス管理):
    スマートフォンやタブレットなどの携帯端末を業務で利用する際に一元的に管理するための仕組み。

    *4  治験依頼者のPatient Centricity(患者中心の医療):
    患者本人の判断を最大限に尊重し、患者を常に中心に据え、患者に焦点をあてた医薬品開発を行うこと

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