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2024.11.11臨床開発デジタルソリューション事業
MICIN、聖マリアンナ医科大学病院で実施する肺がんの企業主導治験でMiROHAの提供開始
株式会社MICIN(本社:東京都千代田区、代表取締役:原聖吾、以下「MICIN」)、聖マリアンナ医科大学病院(所在地:神奈川県川崎市、病院長:大坪 毅人)は、聖マリアンナ医科大学病院で実施する肺がんの企業主導治験において、分散型臨床試験(Decentralized Clinical Trial: DCT)の実現を目的として、MICINが提供するDCTプラットフォーム「MiROHA(ミロハ)」の使用を開始しました。
昨今の個別化医療が進んでいる肺がん領域の治験では、特定の遺伝子変異や特定のバイオマーカーを対象とすることからスクリーニングでの脱落率が高く、DCTを活用することで治験実施医療機関への来院に依存することなく、より多くの患者さんの治験参加が見込まれます。
MICINと聖マリアンナ医科大学病院は、患者中心の医療実現を見据え、情報通信技術(ICT)を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する包括協定を結んでいます。本協定に基づき、DCTプラットフォーム「MiROHA」を活用し、先行して腫瘍内科の治験において治験実施医療機関と患者さんの紹介元病院(パートナー医療機関)をオンラインで繋ぐ遠隔プレスクリーニングの取り組みを実施中です。治験ごとにDCTプラットフォームを導入するのではなく医療機関で同一システムを使用することで、患者さんの負担軽減のみならず、治験実施医療機関側およびパートナー医療機関の業務の効率化も期待されています。
今回、聖マリアンナ医科大学病院において「MiROHA」を使用する臨床試験は、特定のバイオマーカーを持つ肺がん患者さんを対象とした企業主導治験*であり、対象患者数が少ないことが予想されます。「MiROHA」を用い、パートナー医療機関から患者さんの紹介や治験説明をオンラインで実施することで、患者さんは治験実施医療機関を直接受診することなく、パートナー医療機関にいながら治験説明を受けることができ、より多くの患者さんに治験参加の機会を提供可能となります。
聖マリアンナ医科大学病院 呼吸器内科 講師 古屋 直樹 先生は以下のように述べています。
「近年の肺がん治療は、遺伝子変異タイプやPD-L1発現の程度により細分化され個別化治療が進んでいます。それに伴って薬物療法の治験の適格基準も非常に細分化され、治験の適格症例のスクリーニング、同意取得も容易ではなくなってきました。MICIN社の開発したDCTシステムを用いて、近隣の医療機関からの治験適格候補症例をタイムリーに遠隔診療で紹介いただく試みを始めました。治験候補の患者さんは紹介元の病院に居ながら、当院と遠隔診療で繋いで説明・同意を取得させていただくことが可能です。この取り組みが円滑に回ることで、患者さん、治験実施施設(当院)、紹介元の医療機関、治験依頼者(製薬企業)いずれにとってもメリットの大きいものだと非常に期待しています。MICIN社と共に、この先進的な医療Dxを邁進してまいります。 」
DCT プラットフォーム「MiROHA(ミロハ)」について
MICINが提供するDCTプラットフォームであるMiROHA は、オンライン診療機能、eConsent機能、およびeSource(Electronic Source Data:臨床試験の原資料となり得る電子原データ)機能を搭載したDCTプラットフォームとして 2020年4月より提供を開始しています。現在、既に国内180以上の医療機関で2,000 症例を越える患者様に利用されています。これまで多くの製薬企業様に採用された実績とノウハウをもとに、DCT領域のリーディングカンパニーとして、DCTソリューションの提供だけでなく、新しくDCTに取り組まれる企業や医療機関への導入支援やコンサルテーションも積極的に行っています。
MiROHAホームページ:https://www.miroha.co/
聖マリアンナ医科大学病院について
「生命の尊厳を重んじ、病める人を癒す、愛ある医療を提供すること。」を理念に掲げ、特定 機能病院としての役割を果たすべく、高度な医療安全管理体制のもと、高難度手術や高度医療 の提供およびその開発・研修を行っています。2023 年 1 月からは新たな入院棟がオープンし、 診療体制が拡充されました。今後も 2025年1月の外来棟リニューアルオープン、2026 年冬のグ ランドオープンと続き、患者さん・時代・社会から必要とされる地域中核病院として、より一 層の発展を目指します。
ホームページ:https://www.marianna-u.ac.jp/hospital/
注釈
*アストラゼネカ株式会社が実施する非小細胞肺癌に対する一次治療としてのダトポタマブ デルクステカンとRilvegostomigの併用療法を検討する第III 相臨床試験