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2023.7.26デジタルセラピューティクス事業
MICIN、国立がん研究センター東病院と、胃がん患者の術後早期回復を目指し、周術期管理アプリを用いた探索的臨床研究を開始
株式会社MICIN(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:原聖吾、以下MICIN)は、国立研究開発法人国立がん研究センター東病院(病院長:大津 敦、以下国立がん研究センター東病院)と、胃がん患者の内視鏡治療および外科手術後の早期回復を目指し、PHR*1を活用した周術期管理アプリの探索的臨床研究を開始いたしました。
胃がんは日本人の死亡数、罹患数ともに3位のがんであり*2、その罹患数はさらに増加することが予想されています。胃がん治療後の合併症は、食事摂取など日常生活に起因するものが多く、合併症発症時には適切な対応が重要で、患者の退院後もきめ細かい管理を続けられる仕組みが求められています。
今回、MICINが開発した周術期管理アプリの使用を、国立がん研究センター東病院で胃がんの内視鏡治療または外科手術を受ける患者に対して、入院前から退院後の生活の中でセルフケアの実施を促すことで、患者負担の軽減や日常生活へのスムーズな復帰の実現可能性について探索的な臨床研究を実施します。このアプリには、患者の日常の健康状態を医療機関と共有できる機能や、患者にがんや手術に関する情報、治療後の食事などの生活指導に関する情報を提供する機能が搭載されています。これらにより、患者のセルフケアの状況や、医療者の業務負荷への影響、また患者・医療者双方の利用に関する総合的な評価も行います。
MICINは、手術を受ける患者向けの周術期ケアアプリ「MedBridge(メドブリッジ)」*3を開発しています。2021年には心臓血管外科手術向けの「MedBridge heart care」の提供を開始し、現在大腸がん、肺がん領域でも周術期管理アプリを使った探索的臨床研究を国立がん研究センター東病院で行っています*4, 5。
今回の共同研究を通じて、胃がん患者の周術期ケアに貢献できるよう、更なる改良や開発を進めて参ります。
*1:Personal Health Record、患者が自らの医療・健康情報を収集し一元的に保存するしくみ
*2:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(全国がん登録)・2019年データを参照
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
*3:MedBridge(メドブリッジ)HP https://medbridge-micin.com/
*4:大腸がん 2023年4月3日プレスリリース https://micin.jp/news/9923
*5:肺がん 2023年4月6日プレスリリース https://micin.jp/news/9941
【国立研究開発法人国立がん研究センター東病院 概要】
国立がん研究センター東病院は、1992年に設立され、年間9,000人を超える新患の方が訪れるがん専門病院です。世界レベルのがん医療の提供と新しいがん医療の創出をミッションに掲げ、国の「臨床研究中核病院」、「がんゲノム医療中核拠点病院」などに選定されています。併設する先端医療開発センター(NCC-EPOC)とともに、国際的なネットワークを基盤とした研究開発の拠点として、先進的ながん治療薬・医療機器開発やゲノム医療をはじめとした個別化治療を推進し、多数の実績を上げています。
ホームページ:https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/index.html
【MedBridge(メドブリッジ)概要】
MedBridge(メドブリッジ)は、手術を受ける患者向けの周術期ケアアプリです。
外科手術領域では近年、患者の身体への負担がより少ない低侵襲化が進み、技術の進歩に伴い在院日数が短縮しています。これに伴い、患者は早期回復に向け、在宅環境で心身のセルフケアを行うことがますます重要になっています。術前からセルフケアを行い術後に備えて準備をすることや、退院後のより良い生活習慣を身につけることによって、術後の日常生活への復帰が早まることが知られており、周術期ケアに取り組むことは、術式の進歩と並行して大切な取組みであるとの考えのもと、同アプリの開発に至りました。
2021年に心臓血管外科手術を受ける患者向け「MedBridge heart care」の提供を開始し、現在は大腸がん、肺がん領域でも周術期管理アプリを使った探索的臨床研究を国立がん研究センター東病院で行っています。
https://medbridge-micin.com/